「暗号資産を始めよう!」と思って、日本の取引所で口座開設を進めてみたものの、
・本人確認でエラーになる
・スマホでの顔認証がうまくいかない
・入力項目が多くて不安になる
など、最初のステップでつまずいてしまう人はとても多いです。
この記事では、初心者が暗号資産取引所の口座開設でつまずきやすいポイントと、
それぞれの具体的な解決方法を、できるだけ専門用語を減らしてわかりやすく解説します。
この記事を読みながら進めれば、スムーズに口座開設を完了できるはずですので、ぜひ最後まで読んでみてください。
口座開設の流れをざっくり把握しておこう
まずは全体のステップをイメージする
細かい部分でつまずく大きな原因は、
「全体の流れが見えていないまま進めてしまうこと」です。
最初に、一般的な国内暗号資産取引所の口座開設フローをざっくり確認しておきましょう。
- ステップ1:メールアドレス登録・パスワード設定
- ステップ2:基本情報の入力(氏名・住所・職業・投資目的など)
- ステップ3:本人確認(本人確認書類のアップロード+顔認証など)
- ステップ4:審査完了後、口座開設のお知らせメールを受け取る
- ステップ5:ログイン後、二段階認証などのセキュリティ設定
- ステップ6:銀行口座登録・日本円入金 → 取引スタート
この記事では、この流れに沿って、
「どこでつまずきやすいか」「どう対処すればいいか」を順番に解説していきます。
つまずきポイント1:メールが届かない・ログインできない
よくあるつまずき方
最初のステップであるメールアドレス登録で、次のようなトラブルがよく起こります。
- 確認メールが届かない
- URLの有効期限が切れてしまう
- メールアドレスやパスワードを間違えて入力している
特にGmailやYahoo!メールなどのフリーメールでは、
確認メールが「迷惑メールフォルダ」に振り分けられてしまうケースが非常に多いです。
解決方法とチェックポイント
- 迷惑メールフォルダを必ず確認する
- メールが見当たらない場合は、「件名」や「取引所名」で検索してみる
- 確認URLには有効期限があるので、届いたらできるだけ早くクリックする
- パスワードは、メモアプリではなくパスワードマネージャーで安全に管理する
それでも届かない場合は、メールアドレスの入力ミスの可能性もあります。
登録し直すときは、@(アットマーク)以降を特に慎重に確認しましょう。
つまずきポイント2:本人確認書類のアップロードでエラーになる
どんな書類が使えるの?
国内の暗号資産取引所では、犯罪収益移転防止法などに基づき、
本人確認(KYC)が必須になっています。一般的には次のような書類が利用できます。
- 運転免許証
- マイナンバーカード(個人番号カード)
- パスポート(住所記載欄があるもの)
- 在留カード など
ただし、取引所ごとに利用できる書類が異なる場合もあるため、
申し込み画面や公式サイトで必ず最新情報を確認してください。
よくあるNGパターン
本人確認書類のアップロードでエラーになる場合、次のような原因が多いです。
- 住所や氏名が、申し込み内容と書類で一致していない
- 有効期限が切れている書類を使っている
- 書類の四隅が写っていない、切れている
- ピントが合っていない、暗くて文字が読めない
- 反射して一部が白く飛んでいる
- 一部をスタンプや指で隠してしまっている
通りやすくするための撮影のコツ
- 明るい場所で、フラッシュはオフにして撮影する
- 机の上に書類を置き、影が入らないよう真上から撮る
- 書類の四隅がきちんと写るように、少し引き気味で撮る
- ズームで寄るより、「引いて撮ってからトリミング」の方が文字が崩れにくい
- 住所・氏名などが、申し込み時の入力内容と同じになっているか再確認する
一度エラーになっても、落ち込む必要はありません。
撮り方と入力内容を見直して再チャレンジすれば、ほとんどの場合は問題なく通ります。
つまずきポイント3:スマホでの「かんたん本人確認」がうまくいかない
スマホ本人確認でよくある失敗
最近は、多くの取引所がスマホを使った「かんたん本人確認」を採用しています。
本人確認書類と自分の顔を、その場で撮影してアップロードする方式です。
ここでありがちなつまずきは、次のようなものです。
- 顔認証のステップで「うまく顔を認識できません」と出る
- 顔と書類を一緒に撮るステップで何度もやり直しになる
- 途中でアプリが落ちて、最初からやり直しになる
スムーズに通すためのポイント
- 通信環境の良い場所(Wi-Fi推奨)で行う
- 髪で顔の輪郭や目が隠れないようにしておく
- マスク・帽子・メガネなどは可能なら外す(指示に従う)
- 背景は白や無地の壁など、顔が認識されやすい場所で
- 画面のガイドに合わせて、ゆっくり顔を動かす(早すぎるとエラーになりがち)
アプリが途中で落ちる場合は、スマホを再起動したり、
別のブラウザ・アプリからやり直すと、うまくいくことも多いです。
つまずきポイント4:マイナンバー提出や個人情報の入力が不安
「こんなに聞かれて大丈夫?」という不安
口座開設の際には、次のような情報の入力が求められます。
- 氏名・住所・生年月日
- 職業・勤務先・年収・金融資産額
- 取引の目的(資産運用・投機など)
- マイナンバー(個人番号)の提出が必要な場合も
「ここまで細かく書いて大丈夫?」「マイナンバーって危なくない?」と不安になるのは自然なことです。
なぜここまで情報が必要なのか
日本の暗号資産取引所は、金融庁に登録された「暗号資産交換業者」として、 犯罪収益移転防止法や税務関連法令のルールに従う必要があります。
そのため、
- マネーロンダリングやテロ資金供与の防止
- 本人確認の厳格化
- 税務署への支払調書提出などの義務
といった目的で、一定の情報収集が求められています。
安心のためにチェックしておきたいこと
- その取引所が金融庁の「暗号資産交換業者」として登録されているか
- プライバシーポリシーやセキュリティ対策がきちんと明示されているか
- 運営会社の情報(所在地・資本金・代表者など)が公開されているか
こうした情報は、各社の公式サイトのフッターや「会社情報」「暗号資産交換業者の登録番号」ページに記載されています。
よく分からない海外業者や、登録のない業者には個人情報を渡さないことも大切な自己防衛です。
つまずきポイント5:銀行口座登録・日本円入金で悩む
銀行口座名義が一致していない
口座開設が完了して、いざ日本円を入金しようとしたときに、次のようなトラブルが起こることがあります。
- 銀行口座名義が、取引所に登録した名義と一致せずエラーになる
- 旧姓・屋号付き口座などで登録できない
国内取引所では、本人名義の銀行口座しか利用できないのが一般的です。
夫婦名義や家族名義、ビジネス用口座などは使えない場合が多いので注意しましょう。
入金方法(振込・即時入金)の違い
日本円入金には、主に次のような方法があります。
- 銀行振込(ネットバンキング・ATMからの振込)
- 即時入金サービス(提携銀行からのリアルタイム入金)
銀行振込は、銀行側の振込手数料がかかる一方で、
トラブルが少なく、ほぼ確実に入金できる方法です。
即時入金サービスは便利ですが、メンテナンス時間やシステム障害のタイミングで利用できないこともあるため、
「どうしても急ぎたいとき以外は銀行振込を使う」など、自分なりのルールを決めておくと安心です。
つまずきポイント6:審査結果がなかなか来ない・否認されてしまった
審査に時間がかかるのはなぜ?
本人確認を送信したあと、「審査中」の状態が長く続くと不安になるかもしれません。
しかし、次のような理由で時間がかかることもあります。
- 申し込みが集中しているタイミング(相場の急変時など)
- 本人確認書類の内容を目視で再確認している
- 入力情報と書類情報の整合性をチェックしている
ほとんどの取引所では、数時間〜数営業日程度で審査が完了しますが、
それ以上かかっている場合は、サポートに問い合わせて状況を確認すると安心です。
否認されたときの見直しポイント
もし「口座開設をお断りします」といった結果になってしまった場合は、次のポイントを見直してみましょう。
- 住所・氏名・生年月日が、書類と完全に一致しているか
- 本人確認書類が最新のもの(有効期限内)か
- 書類の写真が鮮明に読めるか(ぼけ・反射・暗さなど)
- 同じ取引所に複数アカウントを作ろうとしていないか
明確な理由が分からない場合は、
サポート窓口に「どこを修正すればよいか」問い合わせるのが一番確実です。
そのうえで、別の国内取引所で口座開設を試みるのも選択肢の一つです。
つまずきポイント7:スマホ・PCのセキュリティ設定を後回しにしてしまう
口座開設後こそ「セキュリティ強化」が必須
無事に口座開設が完了すると、どうしても「早く買ってみたい!」という気持ちが先行しがちです。
しかし、最初の入金・初めての購入の前に、必ずセキュリティ設定を済ませておきましょう。
- ログイン用の二段階認証(2FA)の設定
- 出金時の二段階認証の設定
- ログイン通知メール・プッシュ通知の有効化
- 使っていない端末・ブラウザからのアクセス切断
これらを最初に設定しておくことで、
仮にパスワードが漏れてしまっても、不正ログイン・不正出金のリスクを大きく減らすことができます。
スマホ側の基本的な対策も忘れずに
- スマホ本体に必ずロック(パスコード・生体認証)をかける
- OS・アプリを常に最新バージョンに更新する
- 不審なアプリをインストールしない(公式ストア以外は使わない)
- 公共Wi-Fiで取引やログインをしない
「口座開設できた=ゴール」ではなく、
「安全に運用を続けるためのスタートラインに立った」というイメージで、セキュリティもセットで整えておきましょう。
口座開設をスムーズに進めるためのチェックリスト
事前に準備しておくとスムーズなもの
最後に、口座開設前に準備しておくとスムーズに進むアイテムをまとめます。
- 有効期限内の本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)
- 本人名義の銀行口座情報
- よく使うメールアドレス(Gmailなど)
- スマホ(カメラ・ネット環境が良好なもの)
- パスワードマネージャーなどの管理ツール
申し込み前に確認しておきたいこと
- 取引所が金融庁登録の「暗号資産交換業者」であるか
- 手数料体系(取引手数料・出金手数料・入金手数料)
- 取扱銘柄・自分が買いたい暗号資産があるか
- アプリの使いやすさや、セキュリティの評判
こうした準備と事前チェックをしておくことで、
「申し込んでから慌てて探す」「途中で手が止まる」といったストレスをグッと減らすことができます。
まとめ:つまずきポイントを知っておけば、口座開設はこわくない
初心者が暗号資産取引所の口座開設でつまずきやすいポイントは、ほとんどが
- 本人確認書類の撮影・アップロード
- 入力内容と書類情報の不一致
- メールが届かない・ログインできない
- マイナンバーや個人情報の扱いに対する不安
といった、事前に知っておけば防げるものばかりです。
この記事で紹介したポイントと解決方法を押さえておけば、
「どこで何をすればいいのか」「つまずいたときにどこを見直せばいいのか」が分かり、
落ち着いて手続きを進められるはずです。
暗号資産を始める上で、口座開設は最初の一歩にすぎません。
だからこそ、この段階であまり消耗せず、
「仕組みを理解しながら、無理のないペースで進める」ことを大切にしてみてください。
不安や疑問があれば、一度立ち止まって公式サイトのQ&Aやサポート、
信頼できる情報源を確認しながら、安心して次のステップへ進んでいきましょう。
